日本には四季があり、春・夏・秋・冬といった大きな区分で季節を感じることができます。
しかし、日本にはより細かく季節を分類する考え方として「二十四節気（にじゅうしせっき）」があります。
二十四節気とは、一年を24等分し、それぞれに名前をつけたもので、四季よりもさらに細かく季節の移り変わりを感じることができる仕組みです。もともとは中国で生まれ、日本には奈良時代に伝わりました。
二十四節気の区分
二十四節気は、太陽の動きを基に決められています。現代の暦では、2月4日頃の「立春」を起点として一年を24分割しています。
四季の分類
- 春（立春～穀雨）
- 夏（立夏～大暑）
- 秋（立秋～霜降）
- 冬（立冬～大寒）
このように、二十四節気は一年の季節をより細かく分けることで、農作業の目安や日常生活の節目として活用されてきました。
二至・二分・四立・八節とは？
二十四節気の中でも特に重要なのが「二至（にし）」「二分（にぶん）」「四立（しりゅう）」「八節（はっせつ）」です。
二至（にし）
- 夏至（げし）（6月21日頃）：一年で最も昼が長い日
- 冬至（とうじ）（12月22日頃）：一年で最も昼が短い日
二分（にぶん）
- 春分（しゅんぶん）（3月21日頃）：昼と夜の長さがほぼ同じ日
- 秋分（しゅうぶん）（9月23日頃）：昼と夜の長さがほぼ同じ日
四立（しりゅう）
- 立春（りっしゅん）（2月4日頃）：春の始まり
- 立夏（りっか）（5月6日頃）：夏の始まり
- 立秋（りっしゅう）（8月8日頃）：秋の始まり
- 立冬（りっとう）（11月7日頃）：冬の始まり
八節（はっせつ）
「二至」「二分」「四立」を合わせたものが「八節」と呼ばれ、さらに細かく季節の変化を表しています。
二十四節気の具体的な名称と意味
以下は、それぞれの二十四節気の名称と意味です。
春（立春～穀雨）
- 立春（2月4日頃）：春の始まり。節分の翌日。
- 雨水（2月19日頃）：雪が雨に変わり、春が近づく。
- 啓蟄（3月6日頃）：冬眠していた虫が目を覚ます頃。
- 春分（3月21日頃）：昼と夜の長さが等しくなる。
- 清明（4月5日頃）：万物が清らかに輝く時期。
- 穀雨（4月20日頃）：春の雨が農作物を育てる。
夏（立夏～大暑）
- 立夏（5月6日頃）：夏の始まり。
- 小満（5月21日頃）：植物が成長し始める。
- 芒種（6月6日頃）：稲などの種をまく時期。
- 夏至（6月21日頃）：一年で最も昼が長い。
- 小暑（7月7日頃）：暑さが本格的になる。
- 大暑（7月23日頃）：一年で最も暑い時期。
秋（立秋～霜降）
- 立秋（8月8日頃）：秋の始まり。
- 処暑（8月23日頃）：暑さが和らぎ始める。
- 白露（9月8日頃）：朝露が見られるようになる。
- 秋分（9月23日頃）：昼と夜の長さが等しくなる。
- 寒露（10月8日頃）：露が冷たくなる。
- 霜降（10月23日頃）：霜が降り始める。
冬（立冬～大寒）
- 立冬（11月7日頃）：冬の始まり。
- 小雪（11月22日頃）：わずかに雪が降る時期。
- 大雪（12月7日頃）：本格的に雪が降る。
- 冬至（12月22日頃）：一年で最も昼が短い。
- 小寒（1月5日頃）：寒さが厳しくなる。
- 大寒（1月20日頃）：一年で最も寒い時期。
二十四節気の覚え方
二十四節気を覚えるには、語呂合わせを活用すると良いでしょう。
| 月 | 二十四節気 | 語呂合わせ |
|---|---|---|
| 1月 | 小寒・大寒 | だんだん寒くなる |
| 2月 | 立春・雨水 | 春近し、薄い服準備 |
| 3月 | 啓蟄・春分 | 虫這い出し春本番 |
| 4月 | 清明・穀雨 | 生命の雨、穀物実る |
| 5月 | 立夏・小満 | 夏近し、SHOWMANの季節 |
| 6月 | 芒種・夏至 | 防臭必要、夏本番 |
| 7月 | 小暑・大暑 | だんだん暑くなる |
| 8月 | 立秋・処暑 | 秋近し、されどまだ暑い |
| 9月 | 白露・秋分 | 露白く、秋本番 |
| 10月 | 寒露・霜降 | 露寒く、霜降りる |
| 11月 | 立冬・小雪 | 冬近し、小雪舞う |
| 12月 | 大雪・冬至 | 雪積もり、冬至迎える |
まとめ
二十四節気は、昔から日本人の生活に深く根付いてきた暦の考え方です。農作業の目安としてだけでなく、日々の暮らしの中でも役立てることができます。
二十四節気を意識することで、より季節の変化を感じやすくなり、自然のリズムに合わせた生活を送ることができるでしょう。ぜひ、日常に取り入れてみてください。
