新年の始まりには「明けましておめでとうございます」と挨拶を交わすのが一般的です。
家族や友人、職場の同僚、ご近所の方々と新年初めて顔を合わせる際に使われるこの挨拶ですが、果たしてどの時期まで適切に使えるのでしょうか?
また、1月を過ぎても使える場合はあるのでしょうか?この記事では「明けましておめでとうございます」が使える期間について詳しく解説します。
「明けましておめでとうございます」の由来
「明けまして」とは、元日(1月1日)の到来を指し、「新しい年が明けた」という意味があります。この挨拶には、新年の始まりを祝うとともに、無事に新年を迎えられたことへの喜びが込められています。
新年が「おめでたい」とされる理由
- 元日がかつての誕生日だったから
日本では古来より「数え年」という年齢の数え方が用いられていました。この方式では、元日に全員が一斉に年齢を重ねるため、新年を迎えることは非常に喜ばしい出来事でした。 - 年神様をお迎えできたから
年神様はお正月に各家庭を訪れる豊作や幸福の神様です。新しい年を迎え、年神様をお迎えできること自体が大変おめでたいこととされていました。
「明けましておめでとうございます」はいつまで使える?
一般的に、この挨拶は松の内の期間内に使用されます。松の内とは、門松などの正月飾りを飾っておく期間のことで、この期間が正月の象徴とされています
松の内の期間
- 関東地方および大半の地域:1月1日~1月7日
- 関西地方:1月1日~1月15日
2025年の場合、以下のようになります:
- 関東地方:1月1日(水)~1月7日(火)
- 関西地方:1月1日(水)~1月15日(水)
松の内を過ぎると正月飾りを片付けるため、新年の挨拶もこの期間を目安にするのが一般的です。
松の内を過ぎたらどうする?
松の内を過ぎても、その年初めて会う場合やその場の雰囲気によって「明けましておめでとうございます」と挨拶することは問題ありません。ただし、1月中旬以降は以下のような表現がより適切でしょう。
- 「今年もよろしくお願いいたします」
- 「新年のご挨拶が遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします」
- 「遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします」
1月下旬以降になると、「遅くなりましたが明けましておめでとうございます」と言うよりも、「今年もよろしくお願いいたします」などシンプルな挨拶に切り替えるのが無難です。
立春以降の挨拶
2月4日頃の立春を過ぎると暦の上では春となります。2025年の立春は2月3日(火)です。この時期以降は「明けましておめでとうございます」という挨拶は季節外れとなるため、以下のような表現にしましょう。
- 「今年もどうぞよろしくお願いいたします」
立春を過ぎると特別な新年の挨拶は必要なくなります。
まとめ
「明けましておめでとうございます」という挨拶は、基本的には松の内(関東は1月7日まで、関西は1月15日まで)の期間に使うのが一般的です。
しかし、1月中であれば臨機応変に使うことも可能です。松の内を過ぎても相手が挨拶してきた場合には、快く「明けましておめでとうございます」と返事をすると良いでしょう。新年の挨拶は柔軟に対応し、良い気持ちで新しい一年をスタートさせましょう!